必見!!打撲の適切な処置の仕方

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治療院に来られるクライアントで、「試合中の接触で足を痛めたんだけど多分打撲だと思うですよね」って言ってくる方多いと思います。実際、青あざがあって、見るからに打撲のような感じ、RICE処置を施せばいいかな?

んっ?本当にそれでいいのかな?

そもそも打撲って、いったいどのような症状なのだろうか?本当に打撲でいいのだろうか?骨折、靭帯損傷や肉離れではないのだろうか?

判断に困ることありますよね。

仮に、打撲と判断し、アイシングや安静を指示してもなかなか改善しないこと多くあると思います。

事実、そのようなことで自分に相談にしにくる選手が多くいることもあります。また、打撲ではないと判断しスポーツ整形で診断してもらったところ、肉離れだったというケースもあり、一概に打撲のみで治療介入や自主トレーニングを指示するとクライアントにとって大変な損害を招く結果になる事もあります。

そこで今回は、打撲の処置方法、打撲と見極める方法を学んでいきます。

是非、この記事を最後まで読んでいただき、打撲を軽視しない判断基準と適切な処置方法を一緒に学んでいき、クライアントにとって最高ゴールまで導けるようにしていきましょう!!


1.必見!!打撲した時の適切な処置の方法

打撲と判断された場合、現場ではRICE処置を行っていきます。
RICE処置はごく一般的で皆さんもご存知だとは思いますが、ここで軽くおさらいをしてみてください。

1-1 もう一度おさらい!適切なRICE処置

http://www.kojima-sekkotsuin.com/file/22/kairo_rice.jpg

R-est

安静第一です!!組織の抵抗力が落ちているので、ここで無理に動かすことは抵抗力と負荷量の関係からも負荷量の方が大きくなってしまい、組織を悪化させてしまいます。
また、安静にしていないと組織回復に時間がかかり、復帰が延期になることがあります。
復帰に関しても、組織によって治癒期間が変わってくるので、要注意です。

I−cing
アイシングで患部を冷却!!患部の痛みが軽くなり、内出血や炎症を抑えることができるからです。
では、アイシングをすることで、どのような生理現象が体内で起こっているのでしょう?

①腫脹と疼痛の軽減
末梢血管の収縮が起こり血液量の減少
血管透過性の低下
発痛物質産生の抑制

②組織修復の促進
必要以上の消費・エネルギー消費の低下
酵素活動の抑制

③疼痛軽減や筋スパズムの軽減効果
痛覚神経線維伝達速度の減少
自由神経終末興奮性低下
痛覚閾値の上昇
筋紡錘の感受性低下
上記3つがアイシングを行うことで起こっている生理学的な現象です。なかなかここまでは知らなかった方もいたのではないでしょうか?

C-ompression
圧迫をすることで、損傷した細胞や毛細血管から、細胞液や血液が漏出する現象(内出血)を防ぐ。大量に血液が流れ込むのを抑制するとともに、血液が残存する(血腫の形成)のを防ぐ。弾性包帯やバンテージを用いて適度な圧迫が加わるように巻く。

E−levation
重力などの影響で内出血が進むのを防ぐために、患部を心臓よりも高い位置にする。
例えば下肢の場合は横になり、イスやクッション、座布団などで足を高く持ち上げる。

これら4つの手技を行うことがRICE処置とされますが、すべての手技が行えない場合には、その場の条件に合わせ1つでも多くの手技を施すことが大切となります。

1-2これで完璧!!アイシング方法と時間

アイシングの方法

スポーツ現場なので打撲などすると大きな氷嚢を作って患部と一緒に患部以外の部分を冷やしているところをよく目にします。
これはオススメしません。なぜなら、患部以外のところも冷やしてしまうと血管が収縮し栄養や酸素といった組織修復に関わるものが滞るからです。むやみに患部周囲を冷やすことには注意してください。ヨーロッパでは積極的なアイシングはおこなっていないません。なぜなら、患部を虚血状態にさせてしまい、幹部の治癒過程を遅らせてしまう考えがあるからです。しかし、幹部の疼痛を軽減させるためにアイシングもありだと考えています。

だからこそ、、、

冷やすべきところは、発赤・熱感・腫脹・疼痛が伴っているところにピンポイントで行うようにしてください!!

私がお勧めするアイシングの鉄則は患部のみピンポイントで行うことです。

karadakan4u.jugem.jp/?eid=803

アイシングの時間

諸説あるのですが、一般的な時間は、患部に氷をあてて、ピリピリとした痛みが出てきて、やがて無感覚になった時(約15~20分)。そうなったら、いったん患部から氷をはずす。といったところが流れになります。受傷して炎症を起こした場合、炎症は3日間続くとされているので、時間でいうならば72時間は続けます。(必ず1時間程度の休憩をアイシングとの間に設けてください。続けて行うと循環不全になり凍傷になることもあります。)ですが、炎症も受傷した度合いや個人差があるので、上記に書いた症状が消えたら終了してもいいと考えます。
矛盾していますが、やたらめったらに高頻度行うことは治癒過程を阻害してしまい、治るまでに時間がかかってしまうので、要注意です。


1-3シップとアイシングどっちが効果がある?

よく治療院に来るクライアントさんに聞かれるのですが、打撲したら氷がないときはコールドスプレーや湿布でいいのと聞かれることがありますが、答えはNGになります。

ではなぜ、いけないのでしょうか?

基本アイシングに求められていのは”冷却”だからです。

湿布・コールドスプレーは色々とありますが、
大手シップメーカー(サロ○パスなどを売っている日本ナンバーワンのシップメーカー)の試験によれば自社シップ剤を貼った場合、冷感シップだと3度、温感シップだと2度ほど皮膚表面の温度は低下するとのこと。しかもこれらの温度低下は湿布剤に含まれる水分が蒸発する時の気化熱によるものとされています。さらにいうと筋肉は全く温度変化を来さないとはっきり試験結果を出しています。 

http://aoi758.com/blog/2977/

つまり、患部の熱を奪う力はないと言う事です。コールドスプレーも同じで表面0度まで下げることは可能ですが、応急処置的な対応に効果が出るが、長時間は凍傷を招くことがあるので要注意です。

1-4これで完璧!温めて動かすことが打撲の治癒経過を早くする

アイシングで終わりじゃありません!

実は「温め」と「動き」も重要な要素になってきます。
炎症がなくなったら、患部を温めたり動かすことで循環を良好にしていくことが重要です。例えば、温水プールなどで歩行訓練・水泳などもいいかもしれません。先ほども言いましたが、疼痛除去を目的としたアイシングですが、役目が終了したら患部を治癒させる方向に持っていくので温めるたり動かしたりすることも行なっていきます。

つまり
打撲と判断したら、

  RICE処置(応急処置)→アイシング(継続的な炎症症状)→温める・動かす(炎症が引いたら)

この過程を経ることか、実は打撲を改善する重要な要素になってくるのです。冷やすことは知っていたけど温めたり・動かしたりすることはよくないと思っていた方、今日から始めてみましょう!!

2.本当に打撲ですか?打撲とそれ以外の疾患の見極め方

みなさん、一度は困ったり迷ったりしたことありませんか?クライアントから痛いんですけどこれって打撲ですか?
「うーん」って思った方いらっしゃると思います。
そこで今回は、打撲とは何か?打撲の見極め方などを紹介していき、臨床現場、スポーツ現場ですぐに判断でき、適切な対応が取れるようになっていきましょう!!

2-1打撲に似ている疾患の鑑別方法

打撲というと青タンができている。つまり内出血がともなって、疼痛があることが一般的です。
では本当にそれは打撲なのでしょうか?
サッカーの現場でよく遭遇するのが接触プレーによる受傷です。接触プレーして転倒、かなりの痛みを訴えるが選手から大丈夫のサインが出ます。周りの選手、監督は打撲だと判断し、試合継続させようとする。しかし、トレーナーやチームドクターが評価し、打撲ではなく骨折との判断。救急病院に連れて行きレントゲンを撮るとヒビが入っているとの診断を受ける。
このようなことが、日常的にあります。ではなぜ、そのようなことが起きてしまったのか?まず、専門職でない人が自分の判断と本人の様子を見て判断してしまったから。元々の知識がないことが挙げられます。

今回はスポーツ現場で多い4つの疾患を例に挙げて鑑別方法を見ていきましょう。
a.打撲 上下肢などの比較的肉の多い部分は痛みがあっても動かすことが可能で、関節の打撲では動かしたことで痛みが増すことはあまりないことが多いです。

b.骨折 この場合患部の炎症症状はもちろんのことタッピングを患部から離れたところで行い、疼痛が出現したら骨折の可能性が高いと判断します。また骨折していた場合、圧痛や他動・自動運動で鋭い疼痛が出ます。

c.筋損傷 この場合、患部の炎症症状はもちろんですが、ストレッチや収縮させて疼痛が出るかどうかを確認し、陽性の場合は筋肉に問題があると考えます。
d.靭帯損傷 この場合は、患部の炎症症状に加えて、整形外科テストのストレステストを中心に行い陽性が出た場合は靭帯損傷と判別していきます。また、動かすことでも疼痛が出現します。

ある程度、上記の疾患を頭に入れて判別できることができれば、どのように対処すればいいのかがわかり、打撲とそれ以外の鑑別がつきやすくなります。

2−2レッドフラッグ!!治療者が手を出してはいけない打撲とよく似た疾患

たいていの場合、一週間ほどで打撲は良くなっていきますが、なかなか治らない時は注意が必要になります。受傷後、長期にわたり内出血、疼痛や腫脹が続く時には合併症の可能性を疑うことが重要です。例えば、細菌感染、骨折、コンパートメント症候群や外傷性骨化性筋炎です。このような疾患である可能性がある場合は無理に一人で抱え込まず、地域医療と連携をとり速やかに対処できる病院に変更した方がいいと考えます。クライアントのことを第一に考えればすぐに分かるはずです。ここでは、コンパートメント症候群について説明し、無理しない方がいいとの考えを持って頂ければいいと考えます。

コンパートメント症候群

https://nurseful.jp/career/nursefulshikkanbetsu/orthopedics/section_2_05_01/

下腿には足を動かすための多くの筋肉があり、よく似たはたらきをする筋肉同士が集まってグループを形成しています。その間は強靱(きょうじん)な筋膜で隔てられ、それぞれがコンパートメント(区画)のなかにおさまるような構造をしています。 このコンパートメントの内部の圧力が何らかの原因で上がり、筋肉や神経が圧迫障害されるようになった状態を下腿コンパートメント症候群といい、慢性型と急性型があります。スポーツによるものとしては慢性型が多くみられます。長時間の走行などで筋肉が腫大(しゅだい)してコンパートメントの内圧が上がると、下腿の疼痛(とうつう)を生じてそれ以上走れなくなります。少し休むと疼痛は改善しますが、また走り出すと再発します。 急性型は、下腿骨折などの外傷時にコンパートメント内に血腫(けっしゅ)などが生じて急激に発症するもので、神経麻痺を伴います。ギプスやサポーターによる圧迫でも生じることがあります。

http://blog.goo.ne.jp/withmac/e/8adf35b0221d2a6ba2d0543debc9ffe0

このように見た目は打撲によく似ているが、実際評価をしてみると自分たちが手を出してはいけない疾患がわかると思います。この鑑別こそが、最良の治療方法の一環になります。むやみやたらに治療しないで、最高の評価をしてあげることが、クライアントにとって最高の結果に結びつくと考えます。

3.まとめ

海

打撲って、文字を見ると大したことのない疾患に思えますが、一歩間違えると取り返しのつかないことになってしまいますね。たかが打撲ですが、一つの何気ない思い込みや固定観念がそのクライアントの人生を大きく変えてしまう恐れがあります。治療者は一つの事象を多角的に見ていき、真実がなんなのかを見定める責務があると思います。今回は処置に関して書きましたが、そこに至るまでの過程がすごく重要です。最高の処置や治療に至るまでに最高の仮説立てて、クライアントにとって最高の治療者・トレーナーになっていきましょう。

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